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酒と音楽が好きなゲイのブログ

二時間だけのバカンス

気がついた時には社会人になって2回目の春がやって来ていた。
この季節は何を着ていいのか本当にわからない。寒くてあったかくて雨がたくさん降る。気まぐれでわがままで不器用で一生懸命だ。
一つ下の年の後輩が入ってくる。白いワイシャツと青いネクタイと型が崩れていないスーツが眩しい。おれだって白いワイシャツと青いネクタイを締めているけど、スーツはとっくにクタクタだ。

3月が終わると、いつのまにか仕事が増えて、責任もあることばかりで身の回りが埋まっていた。選考中の学生と直接話をした。2年目社員の〜と人事がおれのことを紹介する。おれが言葉を発するたびにメモを取る学生たちの目はどこかつまらなさそうでどこか不安げだった。

恋はいつのまにか終わりを迎えていた。
いつも勝手にやってきて、勝手に終わる。
人のせいにしているからうまくいかないんだよとダイニングバーの店長は言う。
その通りだと思う。いつも他人が悪いと言ってしまう。誰かのせいにするのは簡単だし、自分が悪くないと思うと気が楽になる。だけど、仕事はそうはいかない。いつも自分に返ってくる。だからこそなのか、恋愛くらいは誰かのせいにしたい。誰かのせいにして自分が悪くないと言うのはとても傲慢で、非力で、厄介で、迷惑で、最低だ。

黒い机に向かい、白衣を着ていたのがすでに2年前のことになる。
つい昨日のような出来事。おれは春が来るたびにそういうことを思い出す。今は大阪にいて、毎日朝が来るのを拒んでいる。いくつもの思い出がジェンガのように身を成して、崩れてしまうかしまわないかの瀬戸際でゆらゆらしている。いつだって、取りやすいパーツを取って生きていた。渋谷の海で泳ぐ魚なんていなかった。若くあることはアルコールやタバコとは無縁な気がした。

先週の金曜日に日本海を訪れた。海の匂いは生き物が死んだ匂い、生きていた証。加持リョウジがそんなことを言っていた。漁港で食べた焼き鯖寿司は美味しかったけど、なぜか悲しくなった。

土曜の夜に焼肉を食べて、酒を飲んだ時、友達の偉大さに気がついた。

桜を見るたびに宇多田ヒカルを口ずさむ。音楽が頭の中でこんがらがる。酒を飲むたびに誰かに抱きしめてもらいたくなる。

初天神で食べた海老マヨの串揚げは美味しかった。攻殻機動隊の映画を観に行きたい。

ゴールデンウィークに音楽を奏でる予定を入れる。格安航空のチケットをiPhoneで予約した。

誰かに愛されなくてもいい、目の前の仕事をする。住民税と所得税が引かれて、手元にはいくらも残らなかった。19万も持ってない淀屋橋

ベランダで吸うタバコと普通の会話を愛している。

 

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