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酒と音楽が好きなゲイのブログ

ゲイマッサージ店の面接を受けた話

書く書くと言っていて中々書いていなかったので、書きます。

1.理由
 おれが大学一年か二年くらいの頃の話。その頃はがんがんバンド活動をしていて本当に金がなくて、楽に金を稼げないかと考えていて、最初は高田馬場の学生ローンを利用しようとしていた。だけど、ローンを組むってなんだか怖いし、学生ローンっていうのが不安でしかなかったので、ゲイマッサージ。そもそもなんでゲイマッサージなんてやろうと思ったのかというと、もともとゲイビデオに出演したいと思っていて、それがそもそもなぜなんだってことなんだけど、自分がゲイってことを認めてから”ゲイの友達ができるまで”というか、男の人とエッチなことをする前はどこにいけばそういうことができるのか?ということを知らなかったから、ゲイビデオに出演すればエッチなことができると考えたっていうなんともひどい思いつきが始まり。今考えても頭が悪すぎて引く。しかもゲイビデオに出ている人たちってめちゃくちゃエロいし、めちゃくちゃ気持ちよさそうにセックスするもんだから興奮した。それで、ゲイのチャットで質問したりしていた。それもこれも相談できる(ゲイの)人がいなかったから。基本、チャットって”チャットエッチ”を目当てに来ている人がほとんどだから、どうしてもエロい方向になるんだけど、たまたま相談相手がよかったっていうか、その日チャットで当たった人がいい人だった。その人に(顔も名前も知らない人だけど)、「ゲイビデオに出演したいと思っているんですけど、どう思いますか?」って質問して、最初はその人もやめときなよって打ち込んできただけなんだけど、チャットで文字をやり取りする間にだんだん真剣にやめた方がいい”理由”を言って、おれを説得してくれた。
結果から言うと、社会人になったときに顔バレしていると生きていくのに障害にしかならないし、怯えながら生活することになる。一言にすると汚点にしかならないからやめておけってことだった。そこで、ゲイマッサージなら、ホームページで顔をかくすこともできるので、そちらの道を採用して行動を始めた。

2.探索
 まず、ネットでゲイの仕事を探す。ゲイの仕事が載っているホームページはいくつかあって、そこには店子やらゲイビデオのモデルやらが募集されている。もちろん、マッサージのバイトも掲載されている。そこにアクセスして、自分からメールを送った。メールアドレスは何かがあった時の保険として、スペアのアドレスを使った。メールを送ると24時間以内に返信があった(気がする)。返信は単純『面接するので店にきてください』メールの後ろには何かしらのクレジットもなく、日程調整も詳しく記載がなかった。すぐに日程調整の旨を返信し、週末に店に行くことが決まった。話はトントンと進み、週末までの4日間くらいの毎日をモヤモヤした気持ちで過ごした。『ばっくれようか』、『本当はマッサージだけじゃなくて、性交渉をするのではないのだろうか』色々な考えが頭の中をよぎってぐちゃぐちゃになった。そうしてるうちに4日間分の朝が来て夜が過ぎていき面接の日がやってきた。

 3.面接
 前日はそれほど安眠ではなかった。風俗を生業としている女の人に、この一件を相談したところ、『行くならちゃんとした格好で行った方がいい』と言われた。それは第一印象で、店側が”売れる”か”売れない”かを判断することがあるからだそう。確かに自分の体を商売道具にしている人はいくら性に関しての知識やスキルがあっても、容姿や顔が窓口になる以上、そこを決めることができなければ客は買おうとは思わない。客だって、決して安くはないお金を”遊び相手”に使うんだ。煩悩で溢れた思考では、何もかもがいやらしくて一刻も早くこの気持ちを発砲したくて堪らない。しかし、一度”事”が済んでしまえば、呆気ない。単刀直入に言うと、遊び相手が不細工であれば不細工であるほど自分が情けなくて虚しくなるっていうこと。
おれは自分が1番可愛く、とまではいかなくてもまともに見える服を来て、その店に向かった。詳しい場所は控えさせてもらうが、足を運んだのは東京都内。駅周辺は賑やかで騒がしい。昼過ぎの週末ということもあるだろうが、若い男女の声があちこちで聞こえている。色に例えるなら、黄色とピンク。それらをかき分けてグーグルマップの通りに歩いていくと、狭くて暗くて臭い路地に入った。こちらは打って変わって、灰色と黒。モノクロ映画のような中を歩いていくと、目的地のビルに到着した。
ビルの前に何かわかりやすい看板はなく、本当にこのビルなのかと疑った。その当時、何も知らなかったのだ。ビルの前で足踏みしていると、奥の方のエレベーターに入っていく男性の姿を視認できた。見た目が屈強な感じであり、長財布を銀のチェーンでつなぎ、黒色のジーンズの尻ポケットに押し込んでいた。靴はホーキンスかなんかの茶色いブーツ、髑髏の柄が入った黒のニット帽をかぶり、マスクをしていた。例えるならば、ドンキホーテのカー用品売り場でマリファナの形をした芳香剤を買おうとしているような感じだ。その人が乗ったエレベーターを見ると、6階で止まった。6階は店がある階。頭の中ですぐに理解したおれは、その人の後を追うようにしてエレベーターに乗った。6階に着くと、春先にしては強いビル風が吹き抜きていた。空は雲ひとつない快晴だった。エレベーターを降りると2つの部屋のドアがあった。よく見るとエレベーターを中心にして一つの階に4つの部屋がある構造だ。部屋には表札がどれもない。と、思ったが、一つだけ、店の名前が書いてあるプレートが貼り付けてあるドアがあった。躊躇すると、日が暮れるほど悩んでしまいそうだった。それほど体と頭は連動しておらず、心臓の音が耳の近くでバスドラムを叩くような音量で聞こえた。勢いに身を任せてそのドアのインターホンを鳴らした。気持ち的に3分、いやそれより長い時間を経て、中から人が出てきた。スキンヘッドまではいかないが、茶色い短髪に、くりんとした瞳、ラウンド髭、胸や腕の筋肉がアメフト選手のようだった。パツパツの青いTシャツにグレーのだるそうなスウェットを履いて、その男性は現れた。最初は少し微笑んだ顔でいたが、こちらの顔が見慣れない顔とわかったのか、ふっと真顔になっていくのがわかった。慌てて『あ、えっと、面接で連絡をしたものですが…』と伝えると、わかったようで、『どうぞ、』と中に通してくれた。アジア人であることは間違いないが、日本人かどうかを判別するのは難しいような容姿。部屋に入ると薄暗いドアが何部屋かあり、金魚がいる大きな水槽を抜けると、事務室というか、控え室みたいなところがあった。控え室には明らかに中国人と思われる男性が2人いた。2人とも髪は短髪で、スリ筋という感じ。両方ともタンクトップにスウェットという姿だった。目が合うと、睨まれたような印象だけが残っている。そこのソファに座らせられると、『今お客さんが来てしまったので、ここでしばらく待っててください』と伝えられた。さっき登って行った男だな、と察した。アメフト選手系の店員が部屋から姿を消すと、タンクトップ2人組とおれだけが残った。部屋と部屋は扉で仕切られているところもあれば、カーテンで仕切られているところもあるようだった。全体的にアジアなテイスト。というより、ほぼ中国系の見た目の装飾だった。中華街を思い浮かべてもらえばいいと思う。タンクトップ2人組のうち、1人はおれが座っているソファの目の前に座っていた。彼の座っている椅子の前にはデスクトップ型のパソコン画面が二台あり、事務作業を行うスペースになっていた。もう1人はおれの左側。流し台があるところに座して携帯をいじっていた。少しすると心臓の音が聞こえなくなってきた。そこで、パソコン側に座っているタンクトップの男が座しているタンクトップ男に話しかけた。言語は中国語だった。これは予想外であったが、この部屋に来たら”やはり”というような感想。パソコン側に座っている男がしびれを切らしたのか、おれにカタコトの日本語で話しかけた。『コレ、うちのメニューデス。見ておいて下サイ』はあ、、というような生返事をして店のメニューを拝見した。メニューと称されたものは100均で買えそうなクリアファイルにカラーの紙が何枚か入っているだけだった。メニューにはマッサージの料金。オプション料金などが細かく書かれていた。後ろの方まで読むと、業務員の規約や給料形態が書かれた紙が入っていた。詳しいことはうろ覚えだが、給料は店と折半で、マッサージした側に50%バックだったと思う。メニューをしばらく読んでいたが、読むこともなくなり、メニューを閉じた。メニューを閉じてしばらく何も起きず、ただタンクトップ2人組の会話を聞いているだけになった。おれのことを中国語で何かやり取りをしているのだろうということだけは何となくわかった。このまま、アメフト選手系のマッサージが終わるのを待つのかと思っていた矢先に店のベルが鳴った。座していたタンクトップ男が立ち、カーテンの向こう側の玄関に向かっていった。何かしらのカタコトの日本語がなんとなく聞こえてきた。そこで、カーテンが開き、タンクトップ男ともう1人、メガネをかけたおれと同い年か年下の男の子が入ってきた。日本人だった。

長いので分けて書くことにします。
続きます。