届け!SNS!

酒と音楽が好きなゲイのブログ

書を捨てよ町へ出よう

小学生の男児が中学高校へと進学し、少年へと変化していく様が好きだ。
オレンジ色の夕焼けを見て、瞳をじゃぶじゃぶ洗うという表現が好きだ。
チョコレートが好きだ。深夜に常夜灯だけ付けて、Radioheadを小さな音で流すのが好きだ。怖い話を聞いた後、暗い部屋で布団の中に隠れるのが好きだ。誰もいない放課後が好きだ。黒い靴が好きだ。ギターが好きだ。もっと言えば、歪んだノイズギターの音が好きだ。冬の小田急線で足元から放出される暖房が好きだ。さらに言えば、その暖房の中で眠って新宿で起こされるのが好きだ。人間の優しさを垣間見るから。寿司が好きだ、穴子が好きだ。カービィのゲームが好きだし、ポケモンも好き。疲れ切って飲むお酒が好きでやめられないし、そのまま意識が遠のくようにして眠るのが好きだ。タバコの臭いが好き。ガソリンスタンドの臭いが好き。ドラッグストアの臭いも好き。じゃんけんで勝負がつく前のドキドキ感が好き。

こんだけ好きなものがあっても憂鬱な時は憂鬱だ。どうして大切にしてきたものを壊してしまいたくなるんだろう。考えすぎて、悩みすぎて、わからなくなる。言葉にしてしまった瞬間に何かをしでかしたということに気がつく。おれは高校を卒業するまではこんなに不器用なのは自分だけだと思っていたし、周りの人たちはみんな上手に立ち回りができていると錯覚していた。けれど、世の人々は思ったより頭が良くないし、上手に生きていない。複雑な世界と対等に戦おうとして心を折られている。むしろ、へし折られている。悲しいほどに。人間と人間が関わるから、ひどく辛い思いをする。もちろん楽しい思いもする。人と人の間に生じるコミュニケーションが全てだ。心が乱れている時に書く文章は面白くないし、欠点だらけだ。駅のホームに落ちた学生の制服のボタン、おばあちゃんが持つナンプレの雑誌。暗くなると同時に街は灯りに包まれる。おれは歌を作っている。おれは歌を歌っている。どういうことかわかるだろ。この世界は唐突で、誰もが私物にしようとしている。それを不可能と知りながら。辛くて、悲しくて、誰かを愛してる。楽しくて、嬉しくて、誰かに傷つけられている。ただ、ひたすらに、食べるもの、飲むものが体を温めてくれるし、癒してくれるだろう。おれは賭けに負けたギャンブラー。おれは万物を司る神。おれは包丁一つで作品を作り上げる料理人。おれは風営法ギリギリの店で働くストリッパー。おれは左腕を失くした海賊。おれは1枚0.5秒で売れる絵を描くアーティスト。おれは、おれで、とてつもなく自分を愛している。あなたもそうでしょう?