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酒と音楽が好きなゲイのブログ

村の終わり

川の温度を知らない。川に入ったことがないから。川の流れの速さを知らない。川に入ったことがないから。村の終わりはいつも突然で必然だった。歴史を変えるためには何かを変えるしかない。時代なのか自分なのか。わからないけど。おれはただ黙ってタバコを吸いながら、灰が落ちるのを眺めていた。朝。8:10。外の喫煙所は2人か3人。必ず誰かがいる。誰もいないことはない。静かにゆっくりと、夜が朝に変わる瞬間をビルとビルの隙間から選ぶ空を見ていた。冬の曇り空の間隙。誰にもわからないこと。この瞬間に。8:20にもなるとエレベーターで上に上がらなければならない。そんな毎日の、1日の始まりを誰も知らない。おれだけのおれだけが知る瞬間。この感覚はギターを弾いてる時と少し似てる。誰にもわからない世界。音楽に入り込む一瞬。ステージに立った時の指先の震え。素足から感じる床の温度。アンプが静かに息をしているのがわかる。電気を介しておれの音が鳴り響く。それだけでいい。それだけでいい。今を生きるには、それだけでいい。わかったのは、信じていいのはギターだけということだけだった。今すぐ。この世の外に連れ出してくれるのは、お前だけ。

 

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薄ら氷心中

ビルとビルの間を、冬の風は容赦なく通り過ぎる。冬の喫煙所は一瞬の風景。みんなすぐに部屋に戻ってしまう。埃っぽくなった髪の毛を今日も洗う。誰かに見られるわけでもなく、自分を保つための最小限の所作は、ただ死ぬことから逃げているだけな気もする。田崎つくるの悲哀。泡を落とさなかった台所のスポンジ。上手に作れなかったカラーライス。毎日会社の帰りに一本だけ買うストロングゼロ。椎名林檎の新譜。white ash のコピー。土色のギター。全ては自分の一部で、誰にも知られたくないことで、誰かに知ってもらいたいことで、共有したいことの全てだった。いつもギリギリのところで、お前じゃない、お前じゃないって言われ続けてきた人生のどこに夢が詰まっていたのか思い出せない。東京も大阪も同じ日本だよねって言われたらそれまでだし、そう言い聞かせてる気がする。何が幸福で何がそうじゃないのかがわからないからただ何となく毎日会社には行っている。誰もおれがトイレで寝ていることなんて知らない。そんな毎日がただ何となく浪費されている。

1人だった。ずっと。とにかく1人だった。悲しさと寂しさは人に癒しを求めるから深く抉られるように心に響く。真っ白な部屋で水面を眺めるだけのような日々だけがある。そこから抜け出すために休日はなるべく外に出るようにした。ユニクロのスラックスはなんとなく買えなかった。かといって新しいスーツを買えるわけでもなかった。バラエティ番組に出ている人は笑っていた。なんで、どうして、笑うことができるのだろうというつまらない疑問だけが溢れては言葉にならなくて体の中で死んでいく。あの日の自分は正しく歩くことができて、向こう岸に渡れたのかな、なんて過去を振り返るなんて自分らしくもない。さよならしたい男が何人もいる。さよならしたい音楽がいくつかある。おれは今どこにいて、何を見て、何をしているのか。朝6:00の眩しい光だけが、瞼を透かして抱きしめてくれる。ありがとうとかさよならとか簡単に使うべきではないのかもしれないね。言葉はとっくに廃れていたんだ。

はじまりの国

常々考えているのは恋愛のことだから、そればかりにフォーカスを当ててブログを書いている。残りのことは仕事のことだけど、仕事のことを文章にしても面白くないと思うしね。そもそも恋愛のことを文章にしているのが面白いのか?

浮気も不倫も無職も経験したけど、真っ当な男と付き合うことができないのか、おれは。何度も反芻して考える。学習能力がない。そんなことを1年中通してやっていて、出会った男の数を数えたら大変な数になったのでやめた。どんな恋愛にもどんな男にもドラマがある。だから、セックスアンドザシティとして生きているし、それはもはやライフスタイルだった。酒飲んで忘れようなんてことは茶飯事だったし、それができて自分のコンディションが整うなら、全然安いもんだ。
はあ〜〜仕事がんばろ!よりも、次の男見つけよ!の方がおれらしいよね、そうだよね。

気がついたら冬になっていた。肩の後ろで宇多田ヒカルが近づいてくる音がするのがわかる。鮮明に。あれほど大好きだった夏がもういなくなってしまうのは、なんだか悲しい。夏と一緒に何人の男とバイバイしただろうか。毎日のように泣いていたし、毎日のように笑っていた。喜怒哀楽が1秒ずつ変化していくのが俺らしい。でもね、今年のクリスマスも1人だと思うよ。サンタ帽買って、1人で寿司でも食うか。そうしよう。大丈夫だよってことをしないと、次になんて進めないでしょ。大丈夫だよ。この話、単行本4巻の真ん中あたりです。

土曜日は暇だったので、南瓜とマヨネーズ彼女がその名を知らない鳥たちと、二本映画を見た。どちらも恋愛がテーマになっていて、なんか知らないけどいつのまにか生きることがテーマに繋がっていく。好きな人がいるから生きている意味があるのかもしれないし、働く意味があるのかもしれない。みんな大なり小なり恋愛で彼氏彼女のことで頭を悩ませている。だったらやめたらいいのにねってのは極論だけどきっと好きだからそういう悩みも必要だしそれが大事なんだろうね。大方のカップルがきちんと恋人と話をすることができていないのが本音だと思う。なんでなんだろうね、好きだから大丈夫なんてことはないのにね。わからないんだろうなあ。だって、一緒にいて心地が良かったら、それ以上踏み込む必要ないもんね。だけどね、そもそもはお互い他人同士なんだからさ、踏み込む勇気と努力は必要だよ。育った家庭環境も、土地も学校も違う人が同じ恋愛観を抱くなんてことはあり得ない。努力が足りていないカップルが多いのはそういうめんどくさいやり取りから逃げているからだと思う。逃げるは恥だが、なんてことは言わないけどさ、もっと目の前の人のこと知ろうとしようよって何度も感じる。2人のことなんだから、2人でやっていくしかねえんだよ、はげくそ。

そんな思いの最中、おれは偶然にも1年前好きだった人に出会うことになるのだった。果たして、運命の歯車はどこに向かっているのだろう。こればかりはどうしようもないね。あー、明日の会議の資料作ろ。

コミックジェネレイション

東京とその他の東京に住んでいる。もしくは東京に”属している”友達や友達に似た何かに生活を引っ張られている。あれほど魅力的だったJR新宿駅は様々なおれの大好きな音楽家達が歌っていて、常にそこに連れて帰ろうとしてくる。一方おれは一体どうしたいのかわからない日々が続いている。気がつけば、その新宿駅は大阪梅田駅に姿を変えていたし、あれほど住みたいと思っていた小田急線、登戸駅は十三になっていた。川が近くにある駅に住みたいということと商店街がある街に住みたいという願いが詰まった場所が今のおれが住んでいるところにはある。気がつけばブロックされていたLINE。既読にならないだけで日数だけが過ぎていく。どうでもいい人からは連絡がくるのに、来て欲しい人からは一向にこないから、今日も換気扇の下でタバコを吸う。嗚咽を繰り返す毎日で、来て欲しい人からのLINEを待っている自分がなんだか可哀想だから、少しでも誤魔化すために酒を飲んで理性を飛ばす。痩せているけど、お酒結構飲むんだね。タバコ吸わないと思ってました。なんて、表面上のおれのことしか知らない人たちの言葉が尊くて愛おしい。本当のおれなんて、誰もわかってない。だからこそ、自分を大事にしたいって決めた22歳の夏がもうすでに過去のことなんて笑えてくる。あの日のおれは今の自分になにを期待していたのかも、もう忘れてしまった。

ずっと続けていたことがある。ずっとやらなければいけないことがある。仕事辞めたって、フリーターになったって人生は続いていく。俯いて歩いていても、”音楽”だけは真っ当だったし、それに人生を預けている自分がいる。だって、どんなにしんどくたって、音楽だけは自分の味方だったから。恋愛も仕事も上手にできないのはaikoが好きだから?いや、違うね。今の自分に甘えてるだけだ。あれほど自分に厳しく、律することを提唱して来たおれが!何か目に見えないものに傷ついてやられている。それは彼氏持ちの好きな人なのか、屈託のない酷い言葉を浴びせる上司なのか、はたまたセックスだけを求めてくる変態なのか、わからない。たくさんのわからないと迷いが自分の中で回遊する。ブラッドハーレーの馬車に乗ってしまった方がいっそ楽なのかもしれないと、パスカの羊は今日も鳴いている。

蠢くように自分にすり寄ってくる全ての出会いに感謝しているし、それに同調できない自分に悲劇を重ねて今日も泣いている。

何かを変えた方がいいんだろうか。それともいっそリセットしてしまおうか。死に対する憧れは日に日に強くなっていく。

ありがとう人類!!!万歳!!!

みんなは浅野いにおの新巻読んだかな?おれは読んでてしんどくなったよ。

今日ももうすぐ終わりだし、明日はスーツ着て仕事だ。

好きな人からは返ってこないLINEを待つのはやめた。もうなんかどうでもいいや。でも、好きな想いだけは残しておいてね。だってあなたがいたから今日のおれがいるんだもん。

久しぶりにライブをやってさ。久しぶりに音楽をやってさ。やっぱりやりたいって思ったよ。できれば、それだけをしていたいのかもね。でもそれだけじゃお腹は満たされないからね。毎日寒いけど、寒くないとノイズは映えないからさ。このデカすぎるノイズの世界でおれだけがキングになるために生きることを選ぶよ。だって、みんながみんな人生の主人公だからね。

スローガン

あれだけ大好きだった東京という街がいつのまにかそれほどでもなくなっていた。大阪が安心して住める場所だと様々な登場人物によって、塗りたくられていく。いつの間にかこの街はカラフルになっていた。東京に住む利点は友達が多いことと、すぐに家族に会えるということだけだった。(家族?だなんて笑えるね)自分が23年かけて作り上げてきた関係が静かに重たく居座っている。まるで岩のような形をしたそれに細い糸で結ばれるようにして、なんとなく動けなくなっていた過去のことを思い出すと懐かしい。単純に居心地がいいだけだった。一方大阪では1年半という時間をかけて即席に似た関係を急いで作った。あまりにも急いで作った、それは、松乃家のカツ丼みたいな見た目をしている。おれはそれを拒むことなく受け入れてかきこんだ。正直今更になっては街の色なんてどうでもよかった。酒と音楽とタバコがあればどこでもやり直せる気がする。今なら空を1人で歩いていても満足した生活を送れると思う。

11月になった。今年もあと2ヶ月ですねえ、という発言がテレビのニュースで悪目立ちする。おれが住んでいる街の気候は温暖で、まだ半袖でも歩けるようだった。10月の間は誕生日を祝ってもらったり、有馬温泉に行ったり、北海道旅行をしたりした。ただ、なんとなく過ぎていく毎日では刺激がないと灰になってしまう気がして怖い。友達もお金も出し惜しみしたくなかった。だからこそ、今できることや今したいことを思い立ったその時にそれぞれがそれぞれの思想を持って行動した。手も足も、働くためにあるなんて思いたくなかった。遊ぶ金欲しさになんとか働くだけの力があれば十分だった。暇をつぶすために、村上春樹の本を買ってサブウェイでサンドイッチを食べながら読んだ。飽き性のおれが唯一集中できる時間が心斎橋商店街のサブウェイにはあった。定期的に心斎橋のブックオフに行っては、本を買って、ここで同じことをする。不意に外界と関わりたくなくなると、携帯電話を機内モードにして、外との通信を遮断して過ごした。曖昧な感情での恋愛ごっこはとても楽しいけれど、毎日毎日少しずつ自分のどこかが失われていく気がした。まとまらない思考。真っ白な部屋で1人あぐらをかいて壁を見つめるような感覚が深夜になると必ずくる。誰かの優しさに触れたくて、手を伸ばす。手を伸ばした先には意味がないセックスがあるだけで、それは心底気持ちがいいことのように見えて、ただただ無意味だった。自分の部屋でじっとしてられないのはみんな同じなようでお金がある限り外で時間を過ごした。何をしてもよかった。誰に会ってもよかった。ある時、鬱の症状がいきなり出てくる。悲しくてたまらない。誰かに大丈夫って言ってもらわないと、自分を見失ってしまいそうで怖かった。でもそんなことをしてくれる人はいなかった。朝が来るたびに会社に行く準備をする。鏡を見ては、今日もかわいいから大丈夫だよって自分に言い聞かせている。そうしないと、ブサイク過ぎて死にたくなってしまう。やるしかないんだよ、生きることを選んだんだったらね。そして、今日ももっと美形で痩せていればよかった、なんてことを考えている。おれはただ好きな人に会いたいだけ。好きな人には大抵彼氏がいた。彼氏と過ごしている間は帰ってこないLINE。同じような病気の友達と電話をしたりLINEをして時間を潰した。誰かとつながっていないと寂しくてたまらないなんて、本当にバカみたいだけど、どうやっても否定できない。明日やることの予定がないと、何をしていいのかわからない。眠ることは好きだけど、得意じゃない。誰かを愛することも不器用だし、いつだって言葉を暴力に変えてしまう天才のおれはひたすらに知らない誰かを傷つけて、心に鍵をかけて知らんぷりをしている。なんて残酷で醜いんだろうと思う。親が見たら泣くぞ、これ。幸せになりたいとか彼氏が欲しいとか、そういうことを言っていた自分はどこかに行ってしまったらしかったし、忘れてしまった。どうでもいいことの方が世の中には多過ぎて、みんな意味づけをしたりしない。そんなことをしてるのはおれだけだった。愛して欲しい、好きになって欲しいとは言わないけど、おれといる時だけはおれのことを見つめていて欲しいよ。

フクロウ

冬になると聴きたくなるのは、ノイズだった。ほぼどのシーズンもノイズを聞いてるけど、それでもやっぱり冬が似合う。冬はノイズの季節だってことをみんな知らない。無表情の愛に押しつぶされそうな毎日を相も変わらず送っている。ただ、毎日がなんとなく楽しくて、生きてるだけで万歳って感じだった。生きてる実感を得るためにセックスをしていると言っても過言ではない。セックスはいつだって生に通じる行為な気がした。生きる為に自分を浪費するのは最高で、出し惜しみなんかするのは勿体無いと、いろんな人に言って回りたい。
2017年があと2ヶ月で終わってしまうなんて考えられない。社内報で知る、内定式の情報。来年こそは後輩ができるかもしれないなと思う。できようができまいが関係ないけど。おれはなんかいつも後輩に好かれなくて、というか年下に嫌われる節がある。きっと下に誰か入ってきてもそうなんだろうと思う。

こぼれた水を頑張ってすくい取ろうと努力をしているくせに、全然すくい取れなくてイライラしてる自分がいる。見えている景色は灰色で、でもどこかでそれが青くなったり、赤くなったりしている。切なくて寂しくて悲しくて、大好きな人のしあわせだけを祈っている。どっちみちおれはしあわせにはなれないと思うし、1人が似合っているんだと思い知らされる朝が来る。

どうもありがとう。さよなら。って簡単にできたらいいのにね。本当の本当の本当。おれは一体何がしたいんだろう。旅は続いていく気がするよ。どうもありがとう。さよなら。

空が鳴っている

しばらく鬱屈としていた自分とはさよなら。新しい自分、なんて言わないけど天国に似ているようで地獄のこの世界で生きていくことを決めた以上は何もかも楽しまなきゃだよね。
自分が好きだったバンドが解散したり、好きだったお菓子が廃盤になったり、確実に世界は少しずつ動いている。それなのに、どうしておれは何もできずにうずくまっているんだろうって。恋も仕事もどうにかこうにかって言ってたらaikoみたいって言われた。いや、aikoは1人しかいないんだけどね。お母さんが仕事を辞めた。新しい仕事がすぐに見つかったみたいだけど。彼女が以前からしていた仕事と比べれば天国だ。だから、よく頑張ったね、ありがとうって一言言ったら号泣して、おれもなんのけなしに泣いてしまった。その身で精神科に行ったもんだから心配された。どうにかこうにかして、ノイズの中で人生は続いていて、切なくて寂しいものなんだと身をもってしる。遠くに住んでる友達は年末とお盆にしか会えなかった。それって本当に働くことに意味があるの?って感じ。もっとみんなおかしくなっちゃえばいいのにな。ビールで薬を飲み干してから気がついたのは、自分がまだ生きていたいっていう事実だったことを明日のおれは覚えているのかな。